天空の城ラピュタに登場するバルスなどの呪文は意味はしっかりあるのですが、簡単な公式設定だけ見ると、あまりしっくりこない感じがあります。
今回は、いろいろな方の意見や考え方をまとめて、ラピュタの呪文は本当はこういう意味なのでは?
という考察を解説をしながらしてみます。
ラピュタに出てくる有名な呪文は
『バルス』
『リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール』
の2種類です。
この2つの呪文はそれぞれ
『閉じよ』
『我を助けよ。光よ甦れ』
という意味を持っています。
『バルス』はトルコ語が語源であり、トルコ語の『バルシュ』「barış」は「平和」を意味するから・・・といった意見が多いようです。
ですが、平和と滅びは対極の意味であり、語源とは考えにくいです。(悪が滅んで平和になった。と言われればそれまでですが)
なので、まずトルコ語が語源ではないということから考えてみます。
そこでカギになってくるのは
劇中にあるムスカの
「ウルはラピュタ語で王。トエルは真(まこと)。君はラピュタの正当な王位継承者、リュシータ王女だ。」
というセリフと
シータの祖母の
「そうだ。シータ、いいことを教えてあげよ。困ったときのおまじない。リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール。我を助けよ。光よ甦れ、という意味なの」
というセリフです。
これらのことと、ほかの方が考えている意見を合わせて解析していきたいと思います。
『リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール』
この呪文を分解してみると
リテ=我 ラトバリタ=願う ウルス=助力
アリアロス=接続詞(そして) バル=光 ネトリール=再生
ウルス=助力=救済 と置き換えられます。
ここで面白い考えがあったのが、
ウル、バルス、ウルス、バルの表記です。
ウル=ul バル=bul バルス=buls ウルス=ulus
全てに共通して言えるのはulがついているということと頭に「b」が付くこと
ウル=王 バル=光 バルス=閉じる(破滅) ウルス=救済
「b」が付くことで反対の意味になるのではないかと。
王は支配するものでありすなわち闇と考えられます。
光⇔闇 救済⇔破滅
こう考えると確かに「b」が付くことで反対の意味にとらえられます。
ほかにも「ス」が付くと打消しの意味になるということもあったのですが、
ウルス=王ではないもの=個人=我という解釈はかなり難しいので、「b」で打消しが一番有力になりそうです。
先にあげたトルコ語が語源だとするとトルコ語で破滅は「harabe」となるため、意味が通らないのがわかります。
『滅べ』という意味をトルコ語にしたのであれば、「barış」よりも「harabe」を使うべきでした。
ですが、そうでないことからトルコ語が語源とは考えにくいことになります。
「b」が付くことで否定となるなら、もともとのバルスの意味である『閉じる』とはなんのか。
ウルス=救済=開ける にはならないのかということが疑問として出てきます。
『リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール』を唱えることで、閉じていた回路が開き、ラピュタがよみがえっています。
ラピュタがよみがえることで、王であるものは救われるわけですから、開けたうえで助けているので、「ウルス=開ける」「ウルス⇔バスル」は対義語として成り立ちそうです。
「バルス」は開いていた回路を閉じてしまい、ラピュタを滅びに導いているので、「ウルス⇔バルス」は成り立つとここで言えるかと思います。
つまり「バルス=閉じる=滅び」がここで成り立ちます。
なので、「バルス=滅びの呪文」の意味も成立するということになります。
…とここまで解説してみましたが、結構無理くりな感じは否めません。
もっとサンプルが欲しいところですが、それも今となっては難しいかもしれません。
もし、万が一ラピュタの設定が今後語られることがあるのであれば、この疑問にまず触れて解説をしていってほしいところです。
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