1986年にインドの町で5歳の少年サルーが迷子になってしまうという事件が起きました。
母親のカムラと兄妹の5人で暮らしていたサルーは兄とは少しでも母親のチカラになろうと仕事(物乞い)をしていたのですが、駅で眠っている間に兄とはぐれてしまいました。
気がついたサルーは慌てて電車に乗ってしまい、1500Km離れたコルカタの町についてしまいます。
こうしてサルーの見知らぬときでの生活が始まりました。
母親と再開できたのは25年以上過ぎたころ。時代の進歩がサルーをカムラと再び再開させるのでした…。
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インドのサルーと母親カムラとの別れ
インドの貧しい農村で暮らしていたサルーは母親であるカムラと2人の兄、そして妹と5人で生活をしていました。
父親はサルーが3歳のときに家族を捨ててどこかへ去ってしまい、それ以降はカムラが家族を支えていました。
しかし、5人の生活を支えるなど簡単なことではなく生活は苦しいの一言です。
そんな状況なので、5歳であるサルーも母親カムラのチカラになりたい。
兄と一緒に駅まで仕事や物乞いをするなどしてなんとか生活をしていました。
ある日、サルーは今までの疲れのせいか駅で眠り込んでしまいます。
そんなサルーをみて兄は仕方なくサルーをおいて仕事に向かいました。
目を覚ましたサルーは兄が近くにいないことに気づきます。
「おいて行かれてしまった…。」
そう思ってサルーは慌てて電車に飛び乗ります。
だけど、その電車には兄の姿はなくサルーはそのまま見知らぬ町コルカタへ運ばれるのでした…。
そしてそれがままカムラや兄弟と長い時間の別れになってしまうのでした。
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インドのサルー カルカタでの生活~タスマニアへ
1500Kmも離れたコルカタに着いたサルー。
当然右も左もわからないまま路上で生活するようになりました。
しばらく暮らした後幸運なことに孤児のとして施設へと引き取られそこで生活するようになりました。
翌年の1987年、オーストラリア人の夫婦に引き取られたサルーはインドからオーストラリアのタスマニアへと移り住みます。
オーストラリアでの里親との暮らしは今までの生活とは何もかもが違いました。
それでもサルーは懸命に学業に励み学士を取得。学校を卒業した後エンジニアの会社で働くようになりました。
オーストラリアでの暮らしを20年以上してきたサルーですが、それでも故郷である村を忘れられずにいました。
そして、記憶を頼りにサルーは自分の故郷を探し始めます。
ですが、サルーは迷子になってしまった当初5歳という年齢でまだ字も読めませんでした。
おぼろげな記憶を頼りに何日も何日も故郷を探し続けます。
そして2011年のあるときGoogle Earthでついに故郷を発見することができたのです。
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インドのサルー 25年ぶりに母親カムラと再開
サルーは念願の故郷をGoogle Earthの画像ではありますが、ようやく見つけることができました。
しかし、まだ記憶だけを頼りに探していたため確証がイマイチもてない状況。
サルーはFacebookで、当時迷子になった駅「カンドワ」のファンページに参加をして情報を集め、そこでココが自分の故郷であると確信。
翌年2012年についにサルーは故郷であるインドへと旅立ちました。
インド「カンドワ」へ行くことは事前に故郷を探す手伝いをしてくれていた人達に話してていたため、サルーが「カンドワ」へ到着した際には、母親のカムラを始め兄妹たちがサルーを出迎えてくれました…。
こうして母親のカムラや兄妹たちと再開をするというサルーの夢がかなったのでした…。
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インドのサルー カムラと兄妹を出会わせた時代の奇跡
サルーと母親であるカムラ、兄妹たちと再開ができたきっかけはGoogle Earthにあることは間違いないですね。
そして、Google Earthで見た画像が本当に自分の故郷であるかを確信に至らせてくれたFacebook。
どれもサルーが迷子になってしまった25年前からすれば考えられなかったものです。
当時からすればインターネットすらほぼない時代ですから、故郷が見つかるとは思っていなかったでしょうね。
しかし、人間のチカラはすごいですね。
25年という時間はかかってしまいましたが、それでももう会えないと思っていた家族とこうして再会することをできるようにしてしまったんですから。
画像で見たただけでは再会をすることはできなかったと思います。Google EarthとFacebookという2つの時代が作ったものがサルーと家族を再会させました。
ワタシはある種奇跡ではないかと思っています。
時代が進むに連れて争いの道具なども発展をしてきてますが、こういった人を助けるための道具も進化してきています。
これからもいまの時代に生まれたことを感謝して生きていければいいなと思っています。
25年ぶりに母親のカムラと再会したサルーですが、やはり最初は2人とも感動と困惑で上手く話せなかったといいます。
それでもサルーは母親であるカムラの輪郭に当時の面影をみつけ
「あなたは私の母親です」といったそうです。
それ以来、サルーは定期的にカムラと連絡を取っているそうです。
ただ、育ての親が住んでいるオーストラリアからインドへ戻る予定はないとか。
それでも度々インドへと帰り母親のかムラや兄妹と会うようにしているようで、この状況をサルーは幸福だと感じているそうです。
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